ヤリタイコト

死にゆく人を何人も見てきて、後に残された家族や友人たちがどれだけ辛く悲しいものか身に滲みてわかっているつもりなのに、
それでも生きていくって面倒くさいとか、リセットしちゃいたいとか、苦しいと感じちゃっている自分がいて。
どうしよっかなって思っていたの。

でもね。
私はやっぱり、恵まれているなと、思いました。

危なっかしいなと思っていると絶妙なタイミングで
いいよ、そんなに我慢しなくても、って言ってくれる家族や友人達がいてくれるんだもの。

「いいじゃない。そろそろ。自分がやりたいと思うこと、始めれば」

ヤリタイコト?

作品作り。
でもその前に。すでに作った二つの作品を少しでも多くの人に聞いてもらうこと。
「送ってくださったCDを聴きました。あなたの経験や思いが番組に深みを与えています。感動して続けて二回聴きました。留学生の友人にも聴かせます」

「素晴らしい賞をいくつもとったあの作品より、君が一人でずっと語ってる、あっちの方がよかったな。重なる経験は一つもないのに、なんだかわかる気がしてね」
どちらも、放送のプロ達からの評価。
だからこそ。もっと沢山のプロでない人にも聞いてほしい。
ヤリタイコト、あるよ。
まだ死ねないね。