お花屋さんの作法

Hirokoがご近所さんにオフィスを構えた。遊びに来て、とお誘いがあったので、行きがけ、お花屋さんに立ち寄った。
「引越しお祝いなんですけど。あ、オレンジ色のガーベラ綺麗ですね。それ、3本ください」店員さんに指差してお願いしてから、そばのピンクのガーベラも可愛いなと気になった。
そして、
「あ、ピンクのも追加してください・・・・」、と告げたところから店員さんとの恐怖の時間は始まった。
「おいくつですか?」
「1本で」何気なく答えると、店員さんの目が笑っていない。
「本当にいいんですか?」
何か悪いこと告げたかしら?と考えてると、
「4本ですよ」
そうか。縁起の悪い数字か。
「じゃ、2本追加で」5本にした。

店員さんは手際よく1本、2本、とバケツから抜き、カウンターに回る。
「長さはどれくらいになさいますか?」
「う〜ん、短めで」しばらく考えてから答えると、またもや店員さんの目が笑っていない。
「本当にいいんですか?」
何かまずいこと言ったかしら?と考えてると、
「みなさん長めにされて、あとはお届け先の方にお任せになっているようですけど」
はじめからお勧めの作法があるなら言ってよ。
「じゃ、長めで」店員さんに従った。

くるくると透明のシートで巻きながらピンクとオレンジ色のリボンの端っこをはさみの先でしごいてクルクルとくせをつけてゆく。
「紙の包装紙はどうされますか」
うわ。また質問だよ。正解は何だろう。3度目の質問には正解したい。もはやミリオネアクイズの挑戦者の気分で緊張の沈黙。
「巻いときますよ」がーん。タイムオーバーしてしまった。

こわかったよう.....。
でも
hirokoにエピソードつきで渡したら、とっても喜んでくれました。