ストイコビッチさんのこと

5,6年位前、新聞から書き抜いといたメモ。なくしちゃいそうだからWebに残しておこう。すごくきれいな日本語だと思います。

Jリーグ ストイコビッチの引退

他の外国人選手と一緒にできない異彩。
「ボールをとめるだけでファンを感激させる選手がいる。魔法みたいにふわっと止まる。それがピクシー(妖精)だよ」
柔らかなボールタッチ、鋭利なドリブルと判断力。

サッカー技術よりも忘れられない出来事がある。
NATO空爆やめろ」
政治とスポーツは別といっていた彼自身が強い抗議に出た。日本人は驚き、それから民族運動に揺れるユーゴの歴史って何だと学び、セルビアストイコビッチの悩みの最深部を知るに至ったファンもいた。

どうかと思うがスポーツ界の外国人導入は文化の交流ではない。機械の輸入のような面がある。うまく働かなければ、別の機械に取り替えるだけ。彼は名古屋グランパスで7年プレイし、天皇杯を2回手にした。機械の輸入ではなく、人生の温かさ、苦しさをじかに伝えた。ピクシーは日本でまれな、敬愛された外国人選手だった。

2001年7月13日 スポーツ報知