かわいい話と私の作品

High and dry (はつ恋)
よしもとばななさんの『はつ恋』を読んだ。14歳の女の子が絵画教室の先生と恋に落ちる絵本のような物語。本屋さんでハードカバーを見つけて、一目ぼれ。でも、かばんの中に気軽に入れて通勤途中やコーヒーやさんでさっと開けるようになったら読みたい、そういうスタイルで読みたい、って思ってて、文庫になるのをずっと待ってた。それからかれこれ2年くらい経っちゃったみたい。

でも結局、昨日電車の中でちらりと開けただけで、あとはベッドの上にねっころがりながら昨日から今日までで一気に読んじゃった。恋人同士のお話だけど、それは親子の物語でもあって、主人公のパパとママの物語でもあって。お話に出てくる本屋さんとアイスクリームとアトリエとたくさんのアンティークと高原での生活が、本好きの私と、軽井沢にご縁があってアイスクリーム命の妹と、作品作りに燃えるママと、個人商店を営んでるパパと、いろいろ我が家の事情とも重なって。とても楽しく美しくよめました。

そろそろ私も作品作るかな。

ハートの女王とアリスはフラミンゴをラケットにハリネズミをボールにゲートボールみたいなゲームをする

ちなみにこれは本の主人公と同じ14歳の頃の私の作品。ママが食器棚の奥にそっとしまっておいてくれました。最初は真っ黒いお皿で、彫刻等みたいなので彫っていって、そのあと釜で焼いて定着させて絵皿にしていく図工の課題でした。版画と違って線の部分を彫るんじゃなくって、反対に線を残して削っていく作業。
黒と白の世界といえばそのとき私を夢中にさせていたのは不思議の国のアリス。そこに描かれているジョン・テニエルさんの挿絵はちょっと怖いけれど綺麗だなっておもっていて。彼のは版画だけど、似た感じの出来上がりができるかもって、まねっこしてみたのでした。

最近の私の作品はパステルカラーのものが多いのだけどね。たまにはビビッドなのやモノクロームもよいよね。
これから取り組もうとしてるのは色の無い言葉と音だけの世界で色を感じさせるものなんだけれどね。できたら紹介します。